🎥 動画版はこちら
「一生推すよ」「ずっと大好き」「何があっても応援する」。
そう言っていたはずなのに、気づけば別のメンバーのチェキを撮っている。違う色のペンライトを振っている。SNSには新しい推しの写真が増えている。
そんな「推し変」をするとき、「前の推しを裏切ってしまったのではないか」「ずっと推すと言った自分は嘘つきなのではないか」と罪悪感を抱く人もいます。
一方で、周囲のファンから「結局その程度だったんだ」「裏切り者」と言われることもあるかもしれません。
では、推し変は本当に「裏切り」なのでしょうか。
推し変そのものは、裏切りではありません。
人の「好き」は変化するものです。誰を推すかも、自分で決めていい。
ただし、「去る自由」と「誰かを傷つける自由」は別です。
推し変するときに大切なのは、推し変をするかどうか以上に、それまで大切だった相手や時間をどう扱うかではないでしょうか。
そもそも「推し変」とは?
推し変とは、それまで最も応援していた「推し」から、別の人・メンバー・グループへ主な応援対象が変わることを指すファン用語です。
同じアイドルグループ内でAさんからBさんへ推しが変わる場合もあれば、別のグループや別ジャンルの人へ移る場合もあります。
似た言葉として「推し増し」があります。
推し変:
メインで応援する人がAさんからBさんへ変わる
推し増し:
Aさんを好きなまま、新しくBさんも応援する
もちろん、実際の推し方に明確なルールがあるわけではありません。「最推しはAさんだけどBさんも好き」という形もあれば、複数の推しを同じくらい応援する人もいます。
推し変は裏切りなの?
結論から言えば、推しが変わったという事実だけで「裏切り」と考える必要はないと思います。
なぜなら、人の気持ちはずっと同じではないからです。
初めてライブを見たときには衝撃を受け、毎日のようにSNSを見て、次のライブが待ち遠しかった。
一枚のチェキを撮っただけで、その日ずっと幸せだった。
そんな時期があったとしても、何十回、何百回とライブへ通ううちに慣れてくることもあります。
一方で、対バンへ行けば新しいグループと出会います。知らなかった曲を聴き、今までとは違うパフォーマンスを見て、自分の好みにもっと強く刺さるアイドルに出会うこともあるでしょう。
それは、不自然なことではありません。
「ずっと好き」と言った瞬間、その気持ちは本物だったのだと思います。
しかし、その言葉を口にしたからといって、何年後の自分の感情まで完全に固定できるわけではありません。
人の「好き」は、育てることはできても、契約によって固定することはできない。
「一生推す」と言ったのに推し変してもいい?
「一生推すと言ったんだから、一生推さなければならない」と考え始めると、推し活は少し苦しいものになります。
そのとき本当に「ずっと応援したい」と思っていたのであれば、その気持ちまで嘘だったことにはなりません。
たとえば、3年間ひとりのアイドルを本気で推したとします。
何度もライブへ行き、チェキを撮り、落ち込んだ日にはその人の歌に救われた。本当に大好きだった。
そして4年目に、別の推しができた。
では、それまでの3年間はすべて嘘になるのでしょうか。
そんなことはありません。
推しが変わったからといって、ライブで泣いたことも、チェキを宝物にしていたことも、「大好き」と伝えたことも消えません。
関係が終わることと、その関係に価値がなかったことは別です。
新しい「好き」が生まれても、昔の「好き」まで偽物になるわけではありません。
推し変するとき、元推し本人に伝えるべき?
推し変を本人に報告する義務はありません。
何も言わずに少しずつ現場から離れるという選択もありますし、それ自体が悪いわけではありません。
ただし、何年も通い続け、何度も話し、ある程度深い関係を築いてきたのであれば、最後に感謝を伝えるという選択もあります。
「推し変することになったけど、今まで本当にありがとう」
「最推しではなくなるけど、これからも応援してるよ」
「今までたくさん楽しい時間をありがとう」
もちろん、推し変するために推しの許可を取る必要はありません。
でも、許可はいらなくても、感謝は伝えられます。
それは推し変された側への配慮であると同時に、自分自身がその期間を大切な思い出として残すことにもつながります。
同じグループ内で推し変するときは少し事情が違う
特に難しいのが、同じアイドルグループ内での推し変です。
昨日まで自分の特典会へ来ていたファンが、今日から隣のメンバーの列へ並んでいる。
別グループへ移って姿が見えなくなる場合と違い、ライブへ行くたびに顔を合わせる可能性があります。
推し変された側が寂しく感じたり、複雑な気持ちになったりすることもあるでしょう。
だからこそ、長く深く関わってきた相手なら、突然態度を変えるよりも、「今までありがとう」と一言伝えておく方がお互いに気持ちを整理しやすい場合があります。
一度推し変したからといって、そのアイドルを二度と好きになってはいけないわけではありません。
一年後、久しぶりにライブを見て「やっぱりこの曲好きだな」と思うかもしれません。
だからこそ、推し変するときに「もう二度と戻れないほど橋を燃やす」必要はありません。
推し変したあと、元推しのライブへ行ってもいい?
もちろん問題ありません。
「最推しではなくなった」と「嫌いになった」は同じではありません。
歌は今でも好き。ライブも好き。ひとりのメンバーとして応援している。
そんな関係があってもいいでしょう。久しぶりにチェキを撮ることだって、基本的には何もおかしくありません。
ただし、注意したいことがあります。
新しい推しの話ばかりする。
「今の推しの方が楽しい」と見せつける。
元推しが傷つく反応を期待する。
もし「嫌な気持ちにさせること」が目的になっているのなら、会いに行く意味を一度考えた方がいいでしょう。
大切なのは、何をするかだけではなく、何のためにするのかです。
新しい推しを褒めるために、元推しを下げない
推し変したあとに、ぜひ避けたいことがあります。
それは、前の推しを下げながら、新しい推しを褒めることです。
たとえば、
「前の推しより、あなたの方がかわいい」
「前の推しより、あなたの方が歌がうまい」
「昔、なんであの人を推してたんだろう」
誰かを下げなければ、新しい推しの魅力を語れないわけではありません。
それよりも、
「今日のこの歌が本当に好きだった」
「このときの笑顔が最高だった」
「この曲を歌うあなたが好き」
と、その人自身の魅力を伝えた方がずっと自然です。
前の推しを悪く言いながら褒められれば、新しい推しからしても「この人はいつか私から推し変したら、今度は私のことを悪く言うのかな」と感じる可能性があります。
新しい推しを輝かせるために、前の推しを暗くする必要はありません。
推し変ではなく「推し増し」でもいい
新しい好きな人ができたからといって、必ず前の推しをやめる必要もありません。
「推し増し」という選択もあります。
特にアイドルの対バンイベントでは、一日に何組ものアイドルを見ることがあります。
そこで「このグループもいいな」「この子の歌も好きだな」と思うことは、ごく自然なことです。
一人しか好きになってはいけないというルールがあるわけではありません。
推し活をしていると、SNSを見て落ち込んだり、ファン同士の人間関係に疲れたり、推しの言動に傷ついたりする日もあります。
そんなとき、別の推しのライブへ行ったら純粋に楽しくて、気持ちが軽くなることもあります。
推しが複数いることは「愛が薄い」と考えることもできますが、別の見方をすれば、推し活の幸せを一か所だけに預けないことでもあります。
「DDは信用できない」「推し変は裏切り」と他人を責める必要はない
推し変したファンに対して、
「裏切り者」
「あいつはもう敵」
「DDは信用できない」
と責める人もいます。
しかし、その人がなぜ推し変したのかは、外から見ているだけでは分かりません。
もっと自分に刺さるアイドルに出会ったのかもしれない。ライブに少し飽きたのかもしれない。メンバーや運営への不信感が生まれたのかもしれない。
あるいは、ファン同士の人間関係に疲れて現場を離れたのかもしれません。
場合によっては、「推し変した人を裏切り者扱いする現場の空気」そのものが、その人が離れた理由だった可能性さえあります。
本人の心境も事情も分からないのに、周囲のファンが勝手に判定する必要はありません。
誰を推すかは、その人自身が決めることです。
単推しでも、DDでも、推し変でも、推し増しでも、節度と敬意を持って楽しんでいるのであれば、それぞれの推し方があっていいのではないでしょうか。
推し変するときに意識したい5つのこと
- 推し変する自分を必要以上に責めない
- 元推しとの時間まで否定しない
- 新しい推しと元推しを比較して下げない
- 嫉妬させたり傷つけたりするために行動しない
- 伝えたいと思うなら「ありがとう」を残す
推し変に必要なのは、誰かの許可ではありません。
ただ、自由に選べるからこそ、その自由を誰かを傷つけるために使わないこと。
そこに、その人なりの誠意が表れるのだと思います。
よくある質問|推し変Q&A
推しが変わったというだけで、裏切りと考える必要はありません。人の感情は変化します。大切なのは、推し変そのものよりも、それまで応援していた相手や時間をどのように扱うかです。
問題ありません。そのとき本当に「ずっと推したい」と思っていたのであれば、その過去の気持ちまで嘘になるわけではありません。未来の感情まで完全に約束することはできません。
必須ではありません。何も言わず離れる選択もあります。ただし、長期間通うなど深い関係があった場合は、「今までありがとう」と感謝を伝えることで、お互いに気持ちを整理しやすくなる場合があります。
もちろん自由です。ただし、元推しと今後も同じ現場で顔を合わせる可能性が高いため、急に態度を変えたり、目の前で新しい推しと比較したりすることは避けた方がよいでしょう。
最推しではなくなっただけで、嫌いになったわけではないなら問題ありません。歌やライブが好きで、一人のメンバーとして応援する関係があってもいいでしょう。
推し変は主に応援する相手が別の人へ変わること、推し増しは今までの推しを応援しながら新しい推しも増えることです。ただし、推し方に厳密なルールがあるわけではありません。
複数の人を応援すること自体に問題はありません。単推し、DD、推し増しなど、本人と周囲への節度や敬意を保ちながら楽しめているのであれば、さまざまな推し方があっていいでしょう。
まとめ|新しい「好き」は、古い「好き」を偽物にしない
推し変そのものは、裏切りではありません。
人の気持ちは変わります。新しい「好き」に出会うこともあります。そして、誰を推すのかを決めるのは自分自身です。
でも、自由だからこそ、その自由を誰かを傷つけるために使わない。
元推しを悪く言わない。
新しい推しと比較して下げない。
嫉妬させるために見せつけない。
今まで受け取ったものまで否定しない。
そして、もし伝えたいと思えるのなら、
「今までありがとう」
と残して、次の「好き」へ進む。
それは、とても素敵な推し変なのではないでしょうか。
新しい「好き」は、古い「好き」を偽物にはしません。
好きだった時間は、終わったから価値を失うわけではありません。
あの日ライブで笑ったことも、歌を聴いて泣いたことも、チェキを大切にしていたことも、「大好き」と言ったことも、そのときのあなたにとっては本物だったはずです。
過去の自分まで否定せずに、次の「好き」へ進んでいいのだと思います。
あなたは「推し変」についてどう思いますか?
元推しに伝える派でしょうか。それとも、何も言わずにそっと離れる派でしょうか。
推し変や推し増しを経験したことがあれば、ぜひコメントなどであなたの考えも聞かせてください。
コメント